M'ricyyyy

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想奏

『ティナ?―――』





カオスを倒して、目が醒めたら元の世界に居た。
見慣れた景色。見慣れた部屋。見慣れた世界。

「…帰って、来たの?」

一人呟いても虚しく響く閑散とした空間。
あの世界は、みんなは…?

「―賑やかだったな…」

みんな個性があって、楽しかった。
ケフカや、他の色んな敵と戦うのは怖かったけど、みんながいて 励ましてくれたから
 彼がいてくれたから
怖くなんか そんなもの 全部どこかにいっちゃったよ

「嫌―帰りたい…」

彼がいない
この世界には彼が
お願い 会いたいよ
コスモス もう 彼には会えないの?
誰か 誰か教えて

「会いたいよ―」

名前も知らない
私より小さくて
でもずっと勇敢で
私のこと 助けてくれた



悲しくて 哀しくて 堪らない
今すぐに もう一度 会いたい
どうしてこんな想いをするの
こんなに胸が痛くなるの
息苦しいよ
涙が止まらない





 想
 奏
会えないのならここにいる意味なんてないの



#end





―――――――――――――――――
ティナの片思いみたくなってしまいましたね
そしてくどい!!

↓ハッピーエンドにするためのおまけ



「ティナ?」

それは聞き慣れた声
待ち望んでいた声
急いで顔を上げればそこには
きょとんとした彼の顔

「わわっ、泣いてる!?」

私の顔を見るなり慌てだした
本当に 可愛いよね、貴方は

「会いたかったよ…」
「―僕も、」





2009/08/17

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